学生時代は相棒のように仲良くしていたYと
二人でご飯を食べに行った夜、そんな話題になった。
自分はまだまだ結婚なんてできそうにない、
Yはそう言った。
私も同じだと言った。
それでも、周りが急速に大人になっていくように見えて
私たちは焦ってしまった。
それから話は自然と私たちの関係に及んだ。
「今はまだお互いに恋人がいてもこうして会うことはできるけど
例えばどっちかが結婚したらこんな風に会えなくなるね。」
Yは、なんてことないようにそう言った。
考えたこともなかったけれど
結婚するとはそういうことなんだろう。
仲が良くて大切な友達だけど、滅多に会えなくなる。
私たちは男と女だから。
言葉にされてみて初めてその重みが伝わってきた。
絶対のように感じていた私たちの友情が
恐ろしく脆い土台の上に立っているのだと知った。
例えば極端だけれど
Yと今後一生会えなくなったとしても
それでも一緒にいたいと思える男の人に
これから出会えるんだろうか。
学生の頃には、自分と気が合う人に出会うことも
出会った人と友達になることも容易いことのように思えた。
それでも学校を出ると
利害関係のからまないような出会いなんて殆どなくて
気の合う人に出会うことなんていうのは
もっともっと少なくなっていく。
Yに出会えたことも、友情を築いてきたことも
私にとっては誇りであって価値のあることなのに
いずれは失ってしまうかもしれない。
男と女ってそういうものなのかしら。
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